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父が一人暮らしになって、もう何年になるでしょうか。
母が亡くなったとき、当時85歳だった父は、耳も少し遠くなり「この先どうなるのかな…」と心配になることもありました。
そんな頃、コロナ前の話ですが、父が関西テレビの「よ〜いドン!」の田舎暮らしコーナーを楽しそうに見ていたんです。
「田舎暮らしもええなぁ」とぽろっと言う父の言葉に、私は「じゃあ思い切って一緒に地方に住む?」と提案してみました。
するとその時の父の返事は、とても前向きで驚くほど。

私は「これは本気だな」と思い、地方の物件を調べていくつか候補を絞り、わくわくしながら父に見せました。
ところが、そこからが一転です。
「その地域は嫌やな」
「引っ越しは大変やし」
「友達も知り合いもおらんところに行ってもなぁ…」
と、まるで雨が降るように言い訳のオンパレード。
せっかくの提案もあっけなく流れてしまいました。
当時は「せっかくあんなに前向きに言ったのに」と少し残念な気持ちもありました。

でも今にして思うと、父にとっては一人暮らしの中で築いた小さな交友関係こそが、何より大切な居場所だったのだと気づきます。
ご近所との立ち話やカラオケ仲間との時間――そんな日々のつながりが、父の心を支えていたんですね。
今年で91歳になる父ですが、相変わらずカラオケに通い、友達と笑い合う姿を見ていると、「あの時、無理に田舎暮らしをすすめなくて良かったのかも」と思います。

年を重ねてから新しい土地に移るのは、想像以上にエネルギーがいること。
特に男性は、日常の小さなつながりや仲間との交流が生活のハリになっているのかもしれません。
60代の私たち世代も、これからの暮らし方を考える時期ですよね。
都会で便利に過ごすか、自然豊かな場所に移るか、選択肢はいろいろ。
でも大事なのは「どこに住むか」よりも「誰とつながっているか」なのかもしれません。
父の姿を見ていると、そう強く感じます。

結局、父は大阪に残り、私は時々顔を見に行きながら、父の世界を大切に見守っています。
カラオケ仲間と笑っている父の横顔を見ると、「人と人とのつながりが生きる力になる」――そんな当たり前のことを改めて教えてもらっている気がします。
今日のご飯:コロッケと切り干し大根

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